大学の長期休みを利用して地元に帰省していた私は、いつものようにヤスと会って近況報告をしながら、今こそ私たちが付き合う時なのではないかと思っていました。
大学時代の私の恋愛は、時間が経つにつれて私の彼に対する依存が大きくなり、尽くしすぎて彼が離れていってしまうというパターンばかり。
一方でヤスはあまり恋人と頻繁に会ったり連絡を取ったりしないタイプ。
ヤスの過去の恋愛の話を聞いていても、私たちは恋人に求めるものは違っているなと感じる部分があったのですが、すでに出会って10年ほど経っており、これほどまでに私を理解してくれる人はヤスしかいないという想いが強くなっていました。
飛行機で2時間ほどの遠距離にはなるけれど、ヤスと私なら大丈夫なのではないか、と考えていた時、ヤスが言いました。
「やっぱり俺にはカナしかいない。結婚を前提に付き合って欲しい。」
私は舞い上がりました。
やっとこの時がきたんだ、こんなに幸せなことはないと、そう感じていました。